二つの光

韓国映画「二つの光」(Two Lights:Relumino)を観ました。

二つの光

2017年の作品。公開は2022年。IMDb評価は7・5。30分と短い映画。ホ・ジュノ監督作品。顔馴染みのパク・ヒョンシクとハン・ジミンなので、しかも30分と短くお手軽なので観ました。結構しっとりして良かったです。

インス(パク・ヒョンシ)はピアノの調律師で視力を失いつつある。目に障害のある集まりに参加してみると、そこで同じように目に障害のあるアロマセラピストのスヨン(ハン・ジミン)に会う。スヨンのほうから好意を持ち、インスをデートに誘い食事を誘ったが、ちょっとしたことでインスの機嫌が悪くなり、帰ってしまう。帰り際にスヨンはインスに「インスさんのことが好きです」と言った後、また集まりに出席し、インスはスヨンに会う。インスはスヨンに仕事で使ってるゴーグル型の眼鏡を貸して良く見えるようにし、胸の前でハートマーク、頭の上でハートマークを作るのでした。

ほっこりする優しい映画でした。パク・ヒョンシク、今まで脇役のイメージが強く(「花郎」や「相続者たち」)主役で観たことも一回だけ(「サウンドトラック#1」)で、そんなに惹かれてなかったけれど、このインス役はうまくて良かった。こんなにすらりとした感じだったっけ?とそのスタイルの良さに見惚れました。同様ハン・ジミンもいつもながらうまく、特に目の寄せ方やしぐさで本当に視聴障害のある方に見えました。役者って凄いと思いました。

最後にスヨンからインスに突然キスして、「皆が見てたらどうする?」とインスが言ってスヨンは「どうせみんな見えないし」というとインスがスヨンにキスし返してそれもお互いぶつかって痛い思いをしたのが可笑しかった。その上遠くでみんながその様子に気が付いているし。たった30分なので余計にお勧め。naonaoお勧め度★★★★★

おまけ:この映画のトレーラー

ソウルメイト

韓国映画「ソウルメイト」(Soulmate)を観ました。


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  • 発売日: 2024/08/02

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2023年の作品。IMDb評価は7.4。中国映画「ソウルメイト / 七月と安生」のリメイク版。評価は同じくらいだけれど、私は中国版の方が好みで中国版の方が断然良かったと思う。性格の全く正反対の親友二人の物語ですが、二人のコントラストが中国版の方がハッキリしていて強烈。何より周冬雨(チョウ・ドンユイ)の演技が凄かった。それに比べると韓国版はソフトでマイルド。キム・ダミの演技は悪くないけど、周冬雨(チョウ・ドンユイ)に比べると大人しくて物足りない。比較しなければわからなかったことでした。韓国版は丁寧にわかりやすくストーリーを追っている分、中国版の持つ粗削りな感じ、ダイナミックさに欠けていた気がする。韓国版はストーリーを追わせるのに無理がなく流れるように見せるので、中国版よりわかりやすいのがいい点かもしれません。たぶん、この韓国版を観たらストーリーだけで十分面白いので満足かもしれないけれど、どうせなら中国版をお勧めします。ソウルメイトの題名が中国版の方が生きていると思います。

この映画は、私にとってはドラマ「ソンジェ背負って走れ」でブレイクしたピョン・ウソク観たさに観た映画でした。ピョン・ウソクの役が酷い役で、中国版よりも酷さが際立った気がしたけれど、ピョン・ウソクが出ていなければ観なかった映画。基本的にオリジナル版に勝る映画やドラマは今まで作られた試しがないので、オリジナル版を観たら、好きな俳優が出ていない限りリメイク版は観なくてもいいかなあと思っていますが、この映画はオリジナル版と同じくらいの評価なので、観る価値はあるのかもしれません。韓国版(リメイク版)は泣かせるように作られた映画になっていたのですが、私自身は微妙に泣けなかったです。ここで泣ければ韓国版の評価を高くできるかも。

ちなみにストーリーはほとんど忠実にオリジナル版と変わらない。正し、ミソが世界旅行と言ってもシベリア鉄道くらいしか乗ってないのに対し、安生はもっと広くヨーロッパにも旅行してた。ミソが画家に対して安生は小説家など多少の違いはありますが…。おおまかなストーリーは、中国版の「ソウルメイト / 七月と安生」のレビューのこちらをどうぞ⇒https://naoazucar.seesaa.net/article/2023-09-18.html naonaoお勧め度★★★★

おまけ1:この映画のトレーラー


おまけ2:ピョン・ウソクが先月末に来日した時、彼が渋谷の店で飲んだという伊良コーラ。渋谷の店まで行かずとも成城石井やAmazonで扱っていると知り買って飲んでみました。コーラに朝鮮人参、霊芝、カルダモン、ナツメグ、ライム、レモンなど入っていてちょっと薬臭いと思ったけど、それほど薬臭さが強烈ではないので飲める。意外と美味しかったです。たまに飲みたくなるかもと思いました。

20世紀のキミ

韓国映画「20世紀のキミ」(20th Centry Girl)を観ました。

20世紀のキミ

2022年の作品。IMDb評価は7.4。ラブストーリー。青春もの。「ソンジェ背負って走れ」でピョン・ウソクが気になったので観ました。キム・ユジョンが主演なのでてっきり軽いラブコメなのかと思って観ましたが、結末に涙しました。キラキラした青春が素敵で切なかった。

ボラ(キム・ユジョン)は心臓手術のため渡米する親友ヨンドゥに代わり、ヨンドゥが気になっているという男の子ヒョンジンを遠くから観察する役目を買って出る。毎日背の高さや靴の大きさ、彼が好む飲み物などメールで報告する。ヒョンジンが放送部に入ると知れば、ボラも入って近づきヒョンジンの情報を得ようとするが、放送部に入ったのは、ボラ本人とヒョンジンの友人のウノ(ピョン・ウソク)だけだった。ウノはいつもヒョンジンと一緒だったので、この友人から情報を得るのも悪くないかと思ったボラ。

いつもヒョンジンを気にしているボラを勘違いし、ヒョンジンはボラが自分を好きだと思い「付き合おう」と言ってくる。これを猛烈に否定するボラ。そのうちボラは、怪我した足の包帯を巻いてくれたり、修学旅行で泊まっていたときにボラが酔って先生にバレるのを助けてくれたりするウノが好きになる。ウノもボラの家のビデオ屋でボラが店番しているのを知って、向かいのアイスクリーム屋でアルバイトし始め、帰りにはアイスクリームを買って一緒に食べたりする。近くにウノが昔住んでた家でウノが植えたプラムの木があり、プラムの実を取って食べる。「一緒に映画どう?」とボラが聞くと、ウノにキスされ「週末に」と言われる。

しばらくするとヨンドゥがアメリカから帰国。心臓手術は成功した。そしてヨンドゥが好きなのはヒョンジンでなくウノだと知り、ボラはがっかりし大きなため息をする。ボラは自分の代わりにヨンドゥを映画デートに行かせる。何度もポケベルに連絡が入りボラはウノと会い、「誤解させて悪かった」とウノに噓をつく。

放送機器のことを聞きに行った後、ボラ、ヨンドゥ、ウノ、ヒョンジンの4人で遊園地に遊びに行く。心臓の手術をしたばかりのヨンドゥに気を使い、好きなジェットコースターに乗るのを諦め、ボラは自分の気持ちを押し殺しヨンドゥとウノをくっつけようとする。ボラとヒョンジンがジェットコースターに乗りに行くと、ウノが追いかけて来てヒョンジンをヨンドゥの元に行かせ、ウノはボラの隣のジェットコースターに乗り込む。高所恐怖症で震えるウノは「ボラが好きだ」と叫んだ。

ボラとヨンドゥの関係がギクシャクするが、ボラとウノの関係を悟ってヨンドゥはボラの気持ちをウノに伝える。ウノは弟のいるニュージーランドに行かねばならず、「情事」というアダルトビデオ(初めの頃ボラがこのビデオを観ていたと知って、ウノは興味がわいてボラからずっと借りていた)を返すためにボラのビデオ屋に行ったが、ボラの弟の入院騒動で一家はいず返すことができなかった。ウノが出発の日、ヨンドゥとヒョンジンが協力してボラを駅まで送ってくれ、ボラはウノを見送れた。ボラは自分の正直な気持ちを告白した。ウノは「すぐにニュージーランドから戻るから待ってて」と言って去って行った。

2000年の新年が明けた。ボラとウノはメールでやりとりした。そのうちウノからの返信が途絶えた。電話をするが話すことができず。ボラはソウルに出て大学生となり、何度かウノに電話した。そして留守電に半べそ搔きながら暴言を吐いた。そのうちウノのことを忘れていった。ブラインドデートで会った人が自分の名前がウノ(コンミョン)というと、ボラはその場で大泣きした。

15~6年の時が流れ、ソウルから実家に戻った大人になったボラ(ハン・ヒョジュ)。閉店する実家のビデオ屋で「情事」のビデオと展示会の招待状が届いているのを発見する。展示会に出かけるとウノの弟と会う。ウノは2001年に亡くなっていたことがわかる。ビデオにはウノ編集と書かれ、ウノが撮影した1999年の学校でのボラの様子など懐かしい映像が残されていた。またウノとウノの小さな弟の挨拶が入っていて「またすぐ戻るから」「21世紀のキミに会いたい」とメッセージがあった。

1999年が舞台。その時代のポケベル、Windowsの古い型のメールの書式、2000年ミレニアムの新年の祝いなど懐かしかった。大人になったボラが高校生の淡い恋をビデオを観て思い出し、ウノの残した「21世紀のキミに会いたい」と言った時には泣けた。またブラインドデートで来た人が自分の名前が「ウノ」と言った時ボラが大泣きするのも観ていて泣けた。

キム・ユジョンが子役からすっかり大人になってしまったけれど、相変わらず可愛い。「コンビニのセッピョル」みたいにテコンドーを今回も披露。元気いっぱいで明るいキャラが良く似合う。「ソンジェ背負って走れ」からピョン・ウソクを知りこの映画を観たけど、観れて良かった。ソンジェ同様、ウノも爽やかなキャラで素敵だった。この映画を観た「ソンジェ背負って走れ」の脚本家(「女神降臨」も書いているイ・シウン)が「ソンジェ背負って走れ」には「ピョン・ウソクのような俳優がいいと思った」というエピソードもあり、ピョン・ウソクがこの映画に出演していて良かったと思いました。

甘くて切なくてキラキラした青春。その時は全くわからないけれど、後から思いだすとそれがどんなに貴重なものなのかがわかる。テイストは全く違うけれど、先日観た「青春18×2」同様、藤井風の「満ちていく」の歌詞でないけれど「あの日のきらめきも 淡いときめきも あれもこれもどこか置いて」きてる私にとっては、青春ものがとっても輝いて見え、かけがえのない時だったことを今更ながらに思い泣けます。naonaoお勧め度★★★★★

おまけ:この映画のトレーラー

タクシー運転手~約束は海を越えて~

韓国映画「タクシー運転手~約束は海を越えて~」(A Taxi Driver)を観ました。


タクシー運転手 約束は海を越えて [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント

  • 発売日: 2018/11/02

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2017年の作品。IMDb評価は7.9。ヒューマンドラマ。実際に起きた事件=1980年5月の光州事件がモデルのストーリー。韓国映画祭の賞を総なめし2017年で一番ヒットした映画。ソン・ガンホ主演。光州事件に関するドラマ、映画はそれぞれ一本ずつ観てますが、この映画はこの映画で観れて良かったです。最初は軽やかなタッチで描かれていますが、映画が進むにつれお気楽なムードはどこかへ吹っ飛び、重苦しい空気が流れます。命の危機に遭いながら最後までお客である外人記者を守った物語。

1980年のソウル。戒厳令反対のデモで道が以上に混んでタクシー運転手はイライラしてる。子供を一人で育てていた彼は、家賃滞納で10万ウォンが今にも必要。そんなとき外人を光州まで運べば10万ウォンのお金が手に入ると聞き、外人客を奪って光州へ。その外人客とはドイツ人記者で日本にいたピーターだった。彼はカメラを廻しながら光州の様子を世界に配信しようとしていた。何とかピーターを光州まで届けた後、さっさとソウルに帰るつもりが光州内でタクシーを呼び止められる。一人のおばあさんが病院まで行きたいというのだ。見てみぬふりができず乗せることに。病院に着くと病院は負傷者で溢れ返っていた。少し前に知り合いになった学生たちもいて再会する。丸腰の市民たちを軍人が襲い、ケガ人が続出していた。そこでまた帰ろうとして車のエンジンを入れるも車は修理しなくては動かないことに。家に電話しようとしても光州からはどこにも繋がらない。まだ幼い娘を一人で残してきている運転手は心配でならない。何とか光州を出ることに成功。しかし運転手はそこから考え直しまた光州へ引き返す。ピーターや学生たちと行動を共にし、危ない目に遭いながらピーターのフィルムを回すのに協力することに。しかし学生が軍に捕まり、学生の命とピーターが撮ったフィルムを交換する条件を出されたとき、学生が英語でピーターに話しかける。「絶対にこの光州の状況を世界に配信してください」と。そしてその捕まった学生は帰らぬ人に。ピーターを乗せて運転手がソウルに帰るとき、既に光州から他の都市への道は閉鎖され軍が取り仕切っていた。そこを光州のタクシー運転手たちが車を出し、ソウルから来た運転手とピーターのタクシーを突破させる捨て石となり応援。その甲斐あってタクシーは何とか無事に戻る。ピーターは日本に戻って日本からその映像を配信した。

ピーターは別れ際にタクシー運転手の名前と電話番号を書いてもらう。サボクと言う名。でもサボクはいくら探しても見つからない…。

初めは結構お気楽。運転手の黄色のシャツの色と緑色のタクシーの色が結構美しいなとか思いながら観てました。悲しい感じは後半に。今までも観た光州事件に関わるドラマ「五月の青春」や映画「光州5・18」も悲しみは後半だった。じわじわその迫りくる感じが同じだった。何の罪もない一般市民が巻き添えになって殺されたこの事件が1980年というつい最近のことだというのが本当に怖い。ソン・ガンホの映画はやはりいい映画が多いと思いました。naonaoお勧め度★★★★★

パラムパラムパラム

韓国映画「パラムパラムパラム」(What a Man Wants)を観ました。

パラム パラム パラム

(Filmarksから拝借)

2018年の作品。IMDb評価は6.2。ラブコメ。大人の緩いラブコメで結構楽しかった。2人の男の前に現れた女性。そのことで2組の夫婦がちょっとこじれて、結局男ばかりか女も皆が浮気をしていたけれど兄が妹のために義弟の浮気をだまっているという映画。軽くて肩ひじ張らなくて一息つくにはいい映画でした。「ミセン」「記憶」のイ・ソンミンが出てるので観ましたが、「トッケビ」の神様役で出てたイエルが男を惑わす美女役で出ててそのギャップが凄かった。

兄ソックン(イ・ソンミン)はジェニー(イエル)と浮気をしている。それが家庭円満の秘訣と豪語。妹の夫でああるボンス(シン・ハギョン)に少し浮気でもしろとけしかける。ところがジェニーはソックンを振ってボンスに色目を使いボンスと浮気をするように。ソックンの妻が突然亡くなると妻は自分の浮気のことをすべてお見通しであることを知る。そしてその妻にはマッサージ師の浮気相手がいたことを知りショックを受ける。

一方ボンスの彼女となったジェニーはボンスとその妻ミヨン=ソックンの妹の経営するレストランのウエイトレスとして雇用されることに。積極的にボンスにアプローチしていくジェニーにボンスは浮気がバレないかといつも冷や冷や。そしてミヨンはミヨンで店の従業員と浮気をしていた…。

「パラム」とは韓国語で風、浮気という意味だそう。浮気をテーマにここまで軽やかだと、全然浮気も悪いことではないように思えてしまう。結構笑えるシーンもあって楽しかった。naonaoお勧め度★★★★