落下の解剖学

フランス映画「落下の解剖学」(Anatomie d'une chute / Anatomy of a Fall)を観ました。


2024年の作品。IMDb評価は7.6。スリラー、サスペンス。パルム・ドール、アカデミー賞脚本賞など数多くの賞受賞。話題だったので観たのですが、その良さがあまりわからなかった。夫殺しを疑われ、裁判になる話です。

サンドラ(ザンドラ・ヒュラー)は作家で学生から家でインタビューを受けていたが、2階から大音量の音楽が聞こえて来るとそのインタビューを中止した。目に障害を持つ息子ダニエルが犬と散歩に出掛け、家に戻ると父サミュエルが外で頭を打って倒れて亡くなっていた。

警察が来て事情聴取。頭から血を流しており殺人の可能性もあった。サンドラは知り合いで弁護士のヴァンサン(スワン・アルロー)を呼び、自分の弁護人のなってもらった。

腕にあるアザはキッチンでよくぶつけていたアザだったが誰も信じないかもしれない。夫は錠剤を吐くときがあったとヴァンサンに伝える。子供のダニエルは大音量の音楽の中、両親の会話を下で聞いたと証言するも現場検証では聞こえず、ダニエルは勘違いだったと話す。

取り調べ直しがあり裁判に出るサンドラ。亡くなった夫は死ぬ前日の2人のけんかを録音していた。正しい証言を得るため、息子のダニエルには監視役が就き、ダニエルが母に誘導されないようにした。サンドラはドイツ人で英語の方が得意だったがフランス語で答弁するように促される。ダニエルが4歳の時事故に遭い、夫はそれ以来変わってしまったと、答弁する。

インタビューした学生が証言台に立った。その時サンドラがバイセクシャルであることが検察側から出される。また学生が帰った後の行動で仕事をしてどんな環境でも昼寝できると言ったことが、矛盾してると指摘される。

子供のダニエルは最初の証言と後からの証言が食い違ったことを責められ、ショックで混乱していたと話す。1番高い屋根裏部屋の窓からと、2階のバルコニーから落ちた場合の検証結果も披露され、血が飛び散った場所との整合性が伝えられた。1番高い屋根裏の窓が3つの血痕の説明がついた。

医者も呼ばれサミュエルが薬を止めたがっていたことが証言される。また日常的に録音させていた会話がまた公開される。サンドラの1回の浮気と小説のネタを取ったことをサミュエルが恨んでいたことがわかる。医療費がかかるため、ロンドンから引越しフランスで民宿開き本を書こうとしていただったが、そう上手くいかず本を書けずイライラしていたのもわかった。

ダニエルは法廷が終わるまで保護官と共に過ごすと母に言い、母のサンドラはホテルに出向いた。ダニエルはアスピリン10錠ほど犬に飲ませ、父が吐いたものを犬が食べ同じ匂いがすることを知った。犬は危篤となったが保護官がすぐスマホで調べ、犬に塩水を飲ませて吐かせ事無しを得た。

ダニエルは父との会話を思い出し披露する。「「犬は優秀でいつもダニエルを気遣って行動している。でもいつか死ぬからダニエルも心の準備をしておくように」と父に言われたが、でもこれは自分のことなのだと思った」とダニエルは話した。

サンドラは勝利。疑いからやっと解放された。

落下の解剖学

結構淡々とした感じの映画でした。主役のサンドラ演じたザンドラ・ヒュラーの演技がうまかった。「関心領域」にも出ていていかにもドイツ人という顔をしてると思う。映画では英語とフランス語の両方を話してた。つまりは3ヶ国語ができる。ヨーロッパではこういう人が多いけどやはり凄いと思ってしまう。韓国映画「別れる決心」でも中国語と韓国語を話す中国の女優さんが主演だったが、これからはこういった映画が増えてるのかなと思った。

物的証拠が乏しいと証言だけで裁判官も判定を出さないといけない。うまく説明できないと冤罪にされてしまいそうな感じが少し怖かった。もともと法廷ものは苦手で好みでないこともあり、評価高いので観たけれど自分的には今ひとつ。「落下の解剖学」とはいいネーミングだと思う。お洒落。naonaoお勧め度★★★★

おまけ:この映画のトレーラー

モンテ・クリスト伯 

フランス映画「モンテ・クリスト伯」(Le Comte de Monte-Cristo/The Count of Monte-Cristo)を東京日仏学院(アンスティチュ・フランセ 東京)で観てきました。何十年ぶりかに訪れた東京日仏学院は、相変わらずお洒落でした。

モンテ・クリスト伯

2025年の映画。日本の上映はこれからで11月7日からです。IMDb評価は7・6。アレキサンドル・デュマの小説の映画化。セザール賞で美術賞と衣装デザイン賞を受賞しただけあって芸術面が際立ち映像美がありました。また日本でも「巌窟王」として知られ、世界中でも大変人気があり何度も映画化されドラマ化されマンガにまでなっているようですが、壮大な物語自体が本当に魅力的でした。波乱万丈な主人公の人生や彼が出会う人々の人生、思いなど、3時間弱の長めの映画の中にギュッと詰まってかなり見ごたえがありました。大きなスクリーンで観れて良かったと思える映画でした。

ストーリーは…。
エドモン・ダンテスは難破船で女性を救出。それを船のオーナーに褒められ、人命を尊重しない船長ダングラールは解雇される。新しい船長にエドモンが抜擢される。そして愛しい恋人のメルセデスと結婚を挙げることに。人生最高の時が訪れたかのようだったが、結婚式の最中、エドモンはナポレオンの手紙が聖書の中に入っていたとの理由で、ナポレオンの手下としてみなされ逮捕される。ちょうどナポレオンが追放されている時世だった。その手紙はエドモンが救った女性のものだったが、船長によって取り上げられなぜかエドモンの聖書の中に挟まれていた。連れていかれたエドモンは検事ヴィルフォールにも擁護されず、友人フェルナンにも助けてもらえず、船長ダングラールにも本当の証言をしてもらえず、そのまま投獄される。

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4年の囚人生活の時、隣の部屋から突き破って自分の部屋に穴があいた。ファリア司祭だった。6年かけて掘り続け12年もかければ牢獄を脱出できると踏んでこつこつ石を砕いていた。エドモンに希望が生まれ司祭と共に石を砕き脱獄しようとの思いが芽生える。司祭はエドモンにこれから役立つであろうあらゆる言語や歴史、文学、地理など教養を教えると共に、テンプル騎士団の財宝が眠っていることを教えた。それはモンテ・クリスト島にあると。

14年の囚人生活のある日、司祭が掘っている穴の土砂で司祭は窒息死してしまう。看守が司祭の遺体を包み外に運び出すときに、エドモンは看守の目をすり抜け司祭の遺体を取り出し自分が入り込み看守によって外へと運び出され、海へ放り投げられる。見事脱出に成功。真っ先に向かったのは自分の家だが、下働きの者と話すと家主(エドモンの父)は息子を心配して食事を取らなくなり後を追うように亡くなり、愛しいメルセデスは既にほかの誰かの妻となり子供ができパリにいると言う。エドモンは失望する。そして司祭が教えてくれたモンテ・クリスト島へ向かうのだった。

お宝を手に入れ大金持ちになったエドモンは検事、船長、友人へ復讐を誓う。彼らはそれぞれが今や皆大金持ちになっていた。エドモンは金を使い仮面をかぶりモンテ・クリスト伯になった。

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検事ヴィルフォールの妹こそが、船が難破したときにエドモンによって助けられた女性だった。彼女は自分が持ってたナポレオンからの手紙によってエドモンが投獄されているのを聞きつけ自分が自首しようとしたが、名誉を第一に考える兄のヴィルフォールによってこの妹は半殺しに遭い、売春宿に売り飛ばされてしまう。妹の怒りは頂点に達し、店の客と売春宿を後にすると兄の家に行き兄を殺そうとしていたが、兄が今生まれたばかりの乳飲み子を庭に掘って生き埋めにするのを見て、妹は兄殺しを中止しその乳飲み子を救った。その乳飲み子は兄と愛人の子供だった。エドモンは検事のこの妹を売春宿に訪ねその事情を知り、その乳飲み子が大きくなって孤児院にいるのを知り、自分の家に連れ帰った。アンドレと名付けられたその男の子は、エドモンの元で途中から貴族の教育を受け、カヴァルカンティ公爵と名乗るようになる。検事ヴィルフォールには娘がいたが、その娘にアンドレを近づかせエドモンは復讐を目論ませる。船長と新聞社の裁判の途中で新聞社の代理人として突然アンドレは立ち上がり、検事と自分が親子関係にあり乳飲み子の自分が殺されかけたと明らかにした。最後は裁判所の廊下で父を殺し、アンドレもまた銃で撃たれて亡くなってしまう。エドモンの計画にはなかったことでエドモンは絶句してしまう。

船長のダングラールは今やたくさんの船を持ち株式を持っている金持ちで、ある日船が盗まれたとデマが流れ、そのデマのお陰で株価が大きく下がりそれを見て取ったダングラールは今その株を底値で買えば大儲かりだと踏む。自分のすべての財産を抵当にし、エドモン(=モンテ・クリスト伯)にダングラールは金を借りに来る。デマを流した新聞社の社長を提訴していたダングラールだったが、本当に翌日には船が盗まれてしまう。株価は戻らず、ダングラールは一文無しに。エドモン(=モンテ・クリスト伯)は抵当に入っていた全財産をダングラールから没収することに成功した。全てエドモンの計画通りだった。

そして友人のフェルナン。フェルナンは貴族議員になっており、メルセデスと結婚していた。フェルナンはメルセデスと結婚したいがためにエドモンを陥れていたのだ。彼らにはアルベールと言う息子がいて、エドモンはフェルナンによって父も母も殺された子供のエデを養女のようにして育て、エデにアルベールに誘惑するように命令する。まんまとアルベールはエデに一目惚れする。しかしエデは自分の両親の復讐どころか、エデ自身もアルベールが好きになり、最後は二人の愛を認めたエドモンは二人で逃げるように伝えた。エドモンはフェルナンとも決闘をするが、フェルナンが親友のエドモンを裏切った手紙も出て来て、妻のメルセデスにも愛想を尽かされてしまう感じだった。エドモンが仮面をつけモンテ・クリスト伯に化けても、メルセデスだけがエドモンだと見破っていた。エドモンが正体をばらし話しても、二人がまた一緒になることはなかった。エドモンはまた一人船で旅に出たようなラストシーンでした。

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天国から地獄を味わう主人公。それでも生きて脱獄して聞いた財宝を探し当て、すべては復讐のために金を使う。周到に計画するが、すべては計画通りにはいかない。復讐のために使うお金はなんと虚しいことだろう。どんなにお金を持っていても全くフェルナンは幸せそうに見えない。敵同士の若い恋人たちを逃がしたのは良かった。彼らの前途に祝福あれと思わずにはいられない。再会した元恋人のメルセデスとはやはり同じ鞘に戻ることができなかった。一度ダメになると二度目はないのだと思う。「人生一度の本当の愛」と言うようなことを言っていたけれど、彼らの悲恋には結構胸がつまった。

全く飽きることのないストーリー展開。映像も美しかった。お金もかけていたと思うけれど、初っ端の迫力ある航海シーンや海に浮かぶ刑務所、その中でのシーン、金持ちの人々の当時の豊かな生活、素敵な衣装、調度品、立派な御屋敷と次から次へ舞台も変わって目も楽しかった。いろんな感情が渦巻き、この小説がフランス文学の金字塔と言われるその所以がわかるような映画でした。ちょっと調べるとこの映画のストーリーは小説とはまた違っているみたいなのですが、私は全くこの小説を読んでいないので大満足でした。小説を読んでる人はまた違うと思う。これを機会にこの小説を読みたいです。naonaoお勧め度★★★★★

おまけ:この映画のトレーラー

ベル・エポックでもう一度

フランス映画「ベル・エポックでもう一度」(Le Belle Epoque)を観ました。


ベル・エポックでもう一度(字幕版)

ベル・エポックでもう一度(字幕版)



  • 出版社/メーカー:

  • 発売日: 2021/11/10

  • メディア: Prime Video






2019年の作品。IMDb評価は7.4。ヒューマンドラマ、コメディ。フランス本国で大ヒット。過去を再現するサービスで運命の女性と出会った1974年5月16日のリヨンのカフェをリクエストする主人公。時の旅行社という会社が作る過去に戻るオーダーメイドの旅。ちょっとお洒落で素敵でした。タイムマシーンに乗れないならばこういうサービスあってもいいなあと思いました。

職を失った元イラストレーターのヴィクトル。妻とは離婚の危機にある。ヴィクトルは大金叩いて、自分が最も戻りたい過去~運命の女性と知り合った1974年の日を指定し、リヨンのカフェを指定し、その映画のセットのような場所へと入り込む。

するとまったく1970年代のようなあの時のカフェに、若かりし頃の運命の女性、マリアンヌが目の前に現れた。たちまち恋をするヴィクトル。カフェからパーティー会場へ、そして大麻パーティへとその時代を映すようなパーティーを体験。しかし途中からマリアンヌが消える。この役から降りたいこの役者には子供がいて旦那さんがいるという現実を、会社はヴィクトルに見せ納得してもらう。演じているのはあくまでも役者であることをわかってほしい会社側の意図があった。そして実際にはこの役者には子供も旦那もいず、家庭のセットで見せた彼女も旦那も子供もすべて役者でそれも架空の話であるという現実。

最後はカフェのセットに、離婚の危機にある奥さんがやって来てヴィクトルと仲直りをする。そうです。運命の女性とは今の奥さん、マリアンヌでした。彼は離婚の危機を脱しました。

映画の最後に掛かる曲が懐かしかった。80年代のポップス。Naked Eyesの Always Something There To Remind Me。タイトルがサビになっているから調べがついたけれど、そうでなければ調べられなかったかも。80年代ポップスは懐かしくて楽しい。映画の評価はnaonaoお勧め度★★★★

ダヴィンチは誰に微笑む

フランス映画「ダヴィンチは誰に微笑む」(The Savior for Sale)を観ました。


ダ・ヴィンチは誰に微笑む [DVD]

ダ・ヴィンチは誰に微笑む [DVD]



  • 出版社/メーカー: ギャガ

  • 発売日: 2023/04/05

  • メディア: DVD






2021年の作品。IMDb評価は7.4。ダヴィンチが描いたのではないかと言われている男性版「モナリザ」の「サルバトール・ムンディ(世界の救世主)」の絵画を巡る話。ドキュメンタリー。絵画の売買の裏側を観れて面白かったです。以前観たオランダ映画「レンブラントは誰の手に」を思い出させてくれる映画でした。一枚の絵画を巡っての真贋問題で当初5人の専門家のうち1人しかダヴィンチの作と言っていず、もう1人はダヴィンチのものでないと言い、残る3人は判断保留と言っているにも関わらず、1175ドル(当時のレートで13万円)の絵画が時を経て、最終的に4億5千万ドル(508億円)にまでなったという驚きの話。

2005年。ニューオリンズの家にあった「サルバトール・ムンディ」の絵画が売りに出される。入札はわずか1人しかいず、その時の入札額は1175ドル。だれも見向きもされなかったかなりダメージを受けたその絵を買い取った美術商は、専門家に依頼しその絵を洗浄、修復してもらう。すると右手の親指が二本現れた。「どうやらこれは本当にダヴィンチ作なのでは?」とますます確信を持った彼。ロンドンのナショナルギャラリー館長に掛け合うことに。ナショナルギャラリーでは5年がかりでダヴィンチ展を開くことを企画。学芸員や専門家が集い「サルバトール・ムンディ」の真贋を見極める。そして2011年ロンドンナショナルギャラリーではダヴィンチ展にこの絵も展示することに。ただこの時の真贋は本当は決着がついていなかった。専門家の一人がダヴィンチの作と言っているに過ぎなかった。

その後2013年にモナコに住むロシアのオリガルヒ(新興財閥)の一人が、彼の美術コレクションを一手に担う担当者を使ってサザビーズ経由で「サルバトール・ムンディ」を秘密裡に1億3000万ドルで買い取る。買い手がわからないようにいくつかの会社などを経由し売買を重ね担当者も更に別の人を派遣しパリのホテルで商談をまとめさせる。この絵画はシンガポールの倉庫へと送られ保管される。後にこの絵がどれくらいで売られたのかの記事が出て、8000万ドルであろうことが世界に伝えられると、ロシアのオリガルヒが担当者を訴える。担当者は4400万ドルを自分の懐に手数料として入れていた。しかしこの担当者は言う。「これは詐欺ではなく商売なのです」と。いくつもの段階を経て買い手がわからなくする手法を使って入手した絵画だったからだ。

その後2016年にクリスティーズでこの絵画が売り出される。現代アートの売買で有名なこの会社でこの絵画を売ることには意味があった。俳優のディカプリオを含め一般の観客がこの絵画を観て感動する様子の宣伝ビデオを作り、この絵画人気を煽った。絵画の帰属を重視しない人たちが集まるこのオークションでこの絵画に4億5000万ドルの値が付く。5000万ドルはクリスティーズの手数料。社員たちは大喜び。翌年買い手がサウジの皇太子であることがスクープされる。サウジアラビアでは文化面を重視する政策を取っているという。

2018年、ルーブル美術館でダヴィンチ展を開くときに「サルバトール・ムンディ」の真贋が判定される。はっきりとしたコメントを出していないが「サルバトール・ムンディ」は展示されなかった。以前集められた専門家5人の2人の専門家はダヴィンチの工房のものの作品と言う。「絵は完全にレオナルドのもの」という研究本はスポンサーだけが独占所有しているという…。

「サルバトール・ムンディ」の絵に使われたポーズの習作の絵を、ロンドンナショナルギャラリーで「ダヴィンチ工房」とカタログに記載しているにも拘らず、クリスティーズでは「ダヴィンチ作」としていてそれが罪だとイギリスのジャーナリストが言っていました。クリスティーズこそ詐欺を働いている。そして皆うまい具合に踊らされている。そしていつまでも展示されないこの絵は一体いつお披露目されるのか。色々興味深い映画でした。絵画好きの人は面白いと思います。naonaoお勧め度★★★★★

マーメイド・イン・パリ

フランス映画「マーメイド・イン・パリ」(Mermaid in Paris)を観ました。


マーメイド・イン・パリ [Blu-ray]

マーメイド・イン・パリ [Blu-ray]



  • 出版社/メーカー: Happinet

  • 発売日: 2021/07/02

  • メディア: Blu-ray






2020年の作品。IMDb評価は5.8。ファンタジー。人魚と人間の恋愛模様。小物類が可愛くてポップ。色遣いも素敵。お洒落でした。

バーで歌を歌ってるガスパール。寝る前には必ずバーの精神が入っているという飛び出す絵本を読んでから床に就く。一緒に寝ているのは猫。ある日セーヌの川岸で人魚が倒れているのを発見。急いでオートリキシャーで病院に運ぶ(そのオートリキシャーにインドの神様とチベットの五色の旗タルチョが飾ってある)でも病院では保険証がいる何のかんのでなかなか人魚を診てくれない。その間にタバコを吸って休憩してるドクターのビクターが人魚を診ると彼は具合が悪くなってのちに亡くなる。埒が明かずに人魚を連れ帰るガスパール。バスタブに水を張って人魚を入れ尾ひれを治療することに。バスタブにはアヒルのおもちゃのほかたくさんのおもちゃが並ぶ。隣の世話焼きおばさんロッシが、ガスパールが仕事中に彼の部屋にやって来て、人魚と話をする。ロッシが置いて行った煙草を人魚が吸ってガスパールの浴室から火事を出す。人魚は今度はロッシのバスタブでお世話になる(ガスパールの浴室がブルー、ロッシの浴室がピンクでその対比が素敵だった)「2日で海に戻らないと死ぬ」と言うので人魚を海へ戻すことに。でもガスパールも人魚も別れがたくなっていた。ガスパールは散々恋をしてきてもう恋をしないと諦めていた。でもこの恋。それなら「2日毎に会うことにしよう」と約束する。水族館でのデートを楽しむ二人。一方、人魚を診て具合の悪くなり亡くなった医師の同僚で妻が、その原因を探り始める…。

まるで絵本のような映画でした。人魚は涙も流してガスパールに置き土産として残します。飛び出す絵本をもっとじっくり見たかった。とにかく色んな小物が可愛い。ぐちゃぐちゃした部屋も。この可愛くてお洒落な世界観は「アメリ」とか「ペネロピ」に共通する。そういえば「シェルブールの雨傘」もお洒落だった。ストーリーがありきたりなので評価低いけど、この可愛さは評価したい。naonaoお勧め度★★★★