シャンカラーバラナム~不滅のメロディ

インド映画「シャンカラーバラナム~不滅のメロディ」(Shankarabharabam)を観ました。

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1979年製作、2022年上映作品。IMDb評価は8・8。映画はテルグ語。南インドの古典音楽を歌う巨匠シャンカール・サストリーと彼を崇拝し彼の歌声に合わせて踊るトゥラシ、そしてシャンカールの弟子となり歌を引き継ぐトゥラシの子供の物語。巨匠シャンカールの歌う古典音楽が魅力的で、それに合わせるようにトゥラシの踊りが入ってそれもまた素敵だった。その舞台も時にステージ上、遺跡、田園風景の中、海岸沿いで。旅行中インドのホテルでシタール、タブラの演奏を聞いたことがありその音色を思い出しました。また歌の中にたくさんのインドの神様~シヴァ神、ヴィシュヌ神、ラクシュミー神、クリシュナ神、サラスヴァティ神、シータ神、ラーマ神、ヴェーダ神…が登場。インドの神様の絵葉書を買って手紙を書いたり、お土産にしたことも思い出しました。個人的にはクリシュナ神とガネーシャ神が好きだったけれど。

トゥラシはシャンカールを尊敬しており、彼が歌っているところに出くわすと彼の歌に合わせて思わず踊り出してしまう。彼女の気持ちに応えるようにシャンカールは歌い続けた。トゥラシの家は娼家で母はトゥラシに客を取らせた。この客が強姦した後部屋にあるシャンカールの写真を見て「シャンカールの愛人にでもなれる」とトゥラシを侮辱したため、トゥラシは思わずこの客を刺し殺してしまう。家から逃げて来たトゥラシをシャンカールは守るように家に連れ帰ると、2人の噂が立った。しかし女性はシャンカールに迷惑をかけられないとシャンカールの家を出る。その途中に病院に寄ると客との子供を宿していることがわかる。

時が経ち、古典音楽が下火となり新しい音楽ばかりがもてはやされた頃、トゥラシは自分の息子サンカラをシャンカールの元へ送り込む。両親のいない孤児で、音楽を学ぶためにシャンカールに師事したいと言わせた。トゥラシの母は警察に捕まって亡くなったが、その時遺産がトゥラシの元に入った。その金を使って今は借金まみれのシャンカールを助けた。彼の名前の入ったホールを作り、彼の独演会を行った。その時シャンカールは具合悪くなり、その残りの歌をトゥラシの息子サンカラが歌った。継承者としての証であるアンクレットをシャンカールからサンカラに送った時、ステージ上でシャンカールは息絶え、またステージの袖で観ていたトゥラシもまた亡くなってしまった(完)

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トゥラシとシャンカール、トゥラシの息子サンカラの話。シャンカールの歌声はお見事でそれに合わせて踊るトゥラシの踊りも美しかった。時に歌を聴いて自分が踊っているのを想像しているトゥラシ。歌に合わせて心の中ではいつも踊ってます。
この3人の他にも、シャンカールの娘サラダと寺で会い恋に落ちたカムドゥが、あとから見合いの相手でもあったという話が織り交ぜてあり、彼らの仲をトゥラシの息子サンカラが取り持っていました。そのサンカラが愛くるしくてまるで女の子みたい。歌もうまかった。でも歌はよく吹替えと聞いているので、シャンカールもサンカラも声が吹替え、別の人が歌っているのかもしれません。
インド映画らしく2時間半ほどの長い映画。途中のインターバルには何とベイ・シティ・ローラーズの中にシャンカールが一緒に映りこんでる写真が出て来てびっくり。ベイ・シティ・ローラーズが懐かしすぎた。何故にB・C・Rなんだろうと思ったけれど、製作時の1979年流行っていたからなのかも。若者は伝統音楽にそっぽを向き、新しい音楽に向いていたからその代表として映し出されたのかもしれません。
インドのクラシック映画という感じで素晴らしかった。naonaoお勧め度★★★★★👑

おまけ:この映画で使われたシーン。シャンカールと一緒に歌を歌うトゥラシの息子サンカラ。また息子サンカラの歌に合わせて踊る母トゥラシ。

RRR

インド映画「RRR」(Rise Roar Revelt)を観ました。


2022年の作品。IMDb評価は7・8。インドらしく3時間もある映画。人気ある「バーフバリ」シリーズの監督ラージマウリの作品。妹を連れ去られた兄が妹を取り戻すまでに出会った友との友情を描く。またその友は出会いによって使命を思い出し使命を果たす物語。

幼いころに母と弟をイギリス人に殺され、手に傷を負った父の代わりに銃を撃ち、父との約束で村人すべてに銃を手に握らせると約束したラーマ。ラーマの父は最後に体に時限爆弾を巻き、イギリス人を巻き込んで死んだ。ラーマは大人になり警官になった。どんどん出世するラーマ。一方ゴーンド族のビームは妹のマッリがイギリス総督の夫人に気に入られて連れていかれてしまったため、兄は名前をアクタルと名乗りマッリを探す。アクタルの下で働いていた男の子が用事を頼まれ海を渡っていたところ、火だるまとなった列車が海に転落したためその男の子が命の危機に。そこに居合わせたラーマとアクタルは男の子を救い、それをきっかけにラーマとアクタルは友情を育むようになる。

アクタルは総督邸に住むジェニーに近づけばマッリを助けられると思い、ジェニーに近づく。ジェニーはアクタルに好意を持ち総督邸に招いてくれる。マッリがいることを確認したアクタルはパーティー当日に総督邸を襲撃。ダンプカーにたくさんのゾウや麒麟を乗せて、総督邸に突っ込む。アクタルは捕まり、公開処刑されむち打ちを受ける。アクタルが移送される時にラーマはアクタルを逃がし、妹も連れてアクタルは逃げかえる。ラーマは牢へ送られることになるが、ラーマの恋人のシータは寺に避難していたアクタルたちを知らずに「天然痘の患者がいる」と言い警察を追い払い、アクタルたちに食べ物を施した。アクタルはシータがラーマの恋人だと気づき、ラーマが牢に入っていることを知って助けに向かい見事助け、ハッピーエンド…。

長いのでいつものインド映画のようにインターバルが入りました。出演者の中にアジャイ・デーヴガンが出ていて、好きなカジョールの旦那さんで「ミモラ心のままに」にも出てた俳優さんだったのでとても懐かしかったです。歌にダンスが劇中1回とエンディングに1回。やはりこの歌とダンスが楽しい。華々しくてこれぞインド映画って感じ。それがたった2回だなんて残念だった。昔のインド映画のように、もっと歌とダンスを入れて欲しいと思わず思いました。よくできていたけど「バーフバリ」の方がずっと面白かった。この映画が公開された時、かなり熱狂的な人たちがいたのできっと面白いに違いないと最初から期待して観たので、期待しすぎたかも。naonaoお勧め度★★★★

おまけ1:ダンスバトルシーン。劇中出て来た一番楽しくインド映画らしいシーン。

おまけ2:エンディングのダンスシーン。ハイライトです。

パラヴィの見つけた幸せ

インド映画「パラヴィの見つけた幸せ」(Maja Ma)を観ました。


パラヴィの見つけた幸せ

パラヴィの見つけた幸せ



  • 出版社/メーカー:

  • 発売日: 2022/10/06

  • メディア: Prime Video






2022年の作品。IMDb評価は6.1。LGBTQを扱ったドラマ映画。

テジャスがリッチなインド系アメリカ人のエシャと婚約したいと申し出た時、テジャスが本当にエシャを愛し決してお金目当ての結婚ではないことを証明するために、エシャの両親はうそ発見器にかけたいと申し出る。それを素直に受けうそ発見器にかけられるテジャス。そしてお金目当てでない真実の愛であることが見事証明され、今度はインドで両家の両親の顔合わせになった。テジャスの母親パラヴィは料理上手で踊りもうまい人だったけれど、パラヴィが同性愛者ではないかとの疑いが浮上し、パラヴィにもうそ発見器をかける案が出てくる。一体どうなる?という話。

息子テジャスは母の同性愛を知ってそれを治す祈祷師まで探し、夫は自分がしっかりしなければとバイアグラを買いに走る始末、娘は相変わらずLGBTQの運動に余念がない。でも最後テジャスの婚約は破棄され、夫から和解が求められ、みんながハッピーという感じの終わり方だった。インドの音楽と踊りも少しだったけど健在。やっぱりインド映画には音楽と踊りを求めてしまうなあと思った。かなり前に観てレビューを書くのを忘れていたので今はこの映画のことをあまり覚えていない。あまり印象が残ってないのはやはりあまり感動がなかったからかも。私にとっては観ても観なくても良かった映画だったかもしれない。naonaoお勧め度★★★

マッキー

インド映画「マッキー」(Makkhi)を観ました。


マッキー [Blu-ray]

マッキー [Blu-ray]



  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント

  • 発売日: 2020/03/27

  • メディア: Blu-ray






2017年の作品。IMDb評価は7.7。ファンタジーアクションコメディ。音楽映画。輪廻転生によってマッキー=ハエに生まれ変わった主人公が恋敵の復讐に燃える。ハエ目線の映像が斬新で実に面白かったです。

ジャニは向かいに住むビンドゥに2年間も片思い。やっと気持ちを伝えると彼女もどうやら彼のことが好きな様子。そんな時建設会社の社長スディープがちょっかいを出してきて、ビンドゥを独り占めにしたいばかりにジャニを殺してしまう。しかし10日後ジャニの魂はマッキー=ハエとなり生を受ける。輪廻転生したのだ。マッキーの復讐が始まる…。

憎き敵スディープを倒すため、マッキーが立ち上がる。スディープにとにかく付きまとう。サウナでも寝ているときでも空港に向かうときでもいつ何時でも。そのうち好きだったビンドゥにも自分がジャニの生まれ変わりであるとメッセージを伝え、ビンドゥにハエ用の眼鏡やマスクを作ってもらい、体を器械で鍛え戦いに備える。最終的にはマッキー自ら火玉となって鉄砲の玉を発射させスディープの豪邸を焼き自ら命を落とす。そこに残っていたマッキーの羽をみつけたビンドゥは大切に持ち帰ったが、バイクで走っている彼女のちょっかいを出してきた別の男にまたマッキー=ハエに生まれ変わったジャニが「彼女に手を出すな」と忠告をする…。

ハエが歌って踊っても楽しかったし、いつも音楽が流れてたのも良かった。「マッキー、マッキー…」とマッキーの応援歌のような歌も楽しかった。ハエ目線の映像もなかなか斬新。頭空っぽにして子供も楽しめます。naonaoお勧め度★★★★

バーフバリ 伝説誕生

インド映画「バーフバリ 伝説誕生」(Baahubali:The Beginning) を観ました。


バーフバリ 伝説誕生 [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: 株式会社ツイン

  • 発売日: 2017/07/05

  • メディア: Blu-ray






2015年の作品。IMDb評価は8.0。ファンタジーアクション。戦士バーフバリの半生を描く。壮大なスケールで映像も美しかった。退屈することなく楽しめました。いつものインド映画より歌と踊りが少なめ(女性相手に一緒に踊るのが僅か一曲)だったのが少し残念。ハリウッド映画もうかうかしてられないと思うほど素晴らしかったです。

シヴドゥと名付けられた男の子。彼は川で流されていた女性が抱えていた乳飲み子だった。村人に助けられ育てられる。大きな滝の上に一体何があるのかいつも滝の上に登りたいと思っていたシヴドゥ。何度も何度も登っては失敗する。そして滝の上からある日仮面が落ちてきた。その仮面の顔の美しさに魅了されるシヴドゥ。天女のような女性に導かれるように滝の上に登ることができると、アヴァンティカという女戦士が多くの敵と戦っていた。彼は彼女が好きになり彼女が知らないうちに手のひらや腕にタトゥーをいれてしまう。アヴァンティカの使命はマヒシュマティ王国のデーヴァセーナを救い出すことだった。彼女の使命は自分の使命でもあると考えたシヴドゥは、早速アヴァンディカを救出に行く。そこでわかったことはアヴァンディカは王妃でシヴドゥの生母であり、シヴドゥは王子であった。王であり父親であったバーフバリとよく似ているため、マヒシュマティ王国の家臣がシヴドゥの顔を見て思わず「バーフバリ」と声をあげ、家臣たちが「バーフバリ、バーフバリ」と次々に歓声を上げるのだった。

マヒシュマティ王国の最も忠実な家臣であるカッタッパは、シヴドゥの父の話を始める。二人の王子のうちの一人がシヴドゥの父バーフバリであり、もう一人がバラーラデーヴァであったと。二人の王子のうちどちらが王になるかを競うために敵国と戦い、敵国の王の首を獲った者が国王となるとしたとき、実際に敵国の王を殺したのはバラーラデーヴァであった。しかしバーフバリはたくさんの敵を倒すとともに民を守ったことで王になると告げられた。そして「仲間に裏切られてバーフバリは死に、自分がその裏切り者である」とカッタッパは語った…。

2作目を観なければ結末がわからない映画になっています。忠実な家臣のカッタッパがなぜシヴドゥの父、バーフバリを殺したのか気になるところです。それにしても映像美が半端なかった。インド映画なのでカラフルですが、戦いのシーンなど全体に青い画面にしたり赤い画面にしたり、色々工夫していて美しかった。「バーフバリ」の原点と言われてる映画「マガディーラ」を先日観ましたが、それに通じる映像美がここにもありました。戦い方もインドらしくて面白かった。もっと歌と踊りが入ってたら楽しかったなあと思いました。シヴドゥがアヴァンティカに恋して迫っていく様子のシーンの歌と踊りが素敵で綺麗でした。naonaoお勧め度★★★★★