余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話

日本映画「余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話」(Drawing Closer)を観ました。

余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。

2024年の作品。IMDb評価は7.7。三木孝浩監督作品なので観ました。タイトルからいかにもお涙頂戴ものだとわかり、この類の話は観飽きてるかもなあと思いつつ観ました。大泣きはしなかったけれど、主役二人が亡くなるのでじわじわと少し泣けた。花言葉が重要で、彼らがそれぞれ亡くなってからのエピソードが良かった。また映像が水色のセロハンを被せたような淡い色合いで美しかったです。

秋人(永瀬廉)は心臓に腫瘍ができ1年の余命との診断が下る。屋上に上がり外を眺め黄昏れていると、スケッチブックに絵を描いている女の子がいた。秋人と同じ17歳の春奈(出口夏希)。半年の余命を宣告されながら「天国行くの楽しみだなあ」「君も嫌なことがあったら全部塗りつぶしてあげるよ」「長生きしないと、君は」と明るく春奈が秋人に言うので、秋人は自分も余命1年であることを言い損ねてしまう。

それから秋人はできる限り春奈の病室に見舞うようになる。週に一度はガーベラ5本(花言葉は希望)かガーベラ6本(花言葉は君に夢中)を持って。お互い絵を描くという共通の趣味があり、春奈は一生懸命絵を描いていた。花火大会を一緒に観ようと約束するが秋人が倒れてしまい、電話で話をしながら離れ離れに花火を観た。春奈の幼い時の親友の綾香(横田真悠)に秋人は声を掛け、彼女を春奈の病室に誘った。文化祭に行って楽しみ、帰りに海を眺めに行った。これらはすべて春奈のしたいことだった。

春奈は亡くなったが、秋人は心臓発作で看取れなかった。春奈はスケッチブックに秋人へのメッセージと絵を残した。秋人は心臓の先端医療を受け、大学生になり、好きな絵を描くことも再開し、家族旅行にも出かけていた。しかしまた秋人は入院。そんな時、秋人は春奈がSNSに残したガーベラの花束の写真を見つけ、秋人宛ての鍵のかかった非公開メッセージを開けると自分と春奈の物語を見つけた。春奈が秋人の病気や余命も知っていたことが明かされていた。ガーベラ3本のスケッチが残され、ガーベラ3本を贈ると書かれてあった。ガーベラ3本の花言葉「あなたを愛しています」であることを秋人は知っていた。

秋人は余命1年のところを3年半生きて亡くなる。秋人がまだ生きている頃、病室で寝ている間にお見舞いに来ていた綾香が、秋人の爪に3つのガーベラを描いていた。そのネイルの写真と「綾香はこの意味を知らずに描いたのだろう」という秋人が春奈のSNSにリプライしたメッセージを見つけ、綾香は「知ってるよ」とほほ笑んだ。3本のガーベラの花束二つを持って、綾香は亡き春奈と秋人に会いに行く途中だった…。

ストーリーは素敵だった。SNSに残されたメッセージやスケッチ、写真。それを春奈がいない世界で秋人が見つけ、春奈と秋人がいない世界で綾香が見つけた。それがとってもいい余韻として残った。この映画は高校生くらいの多感なティーンエイジャーが観れば大感動するかも。色々観て体験してしまってる私にとっては、それでも彼らの青春の輝きと爽やかさだけは残りはしたものの、大泣きして大感動までいかなかった。やはり映画も年齢を選ぶと思う。この映画の中で人が二人も亡くなっているのだから、泣けて当然だと思った。二人も亡くなった割にはあまり泣けなかったのは残念。秋人役の永瀬廉の演技は一生懸命やってるけれどどこか微妙だった。春奈役の出口夏希は役に合ってる気がした。naonaoお勧め度★★★

今夜、世界からこの恋が消えても

日本映画「今夜、世界からこの恋が消えても」を観ました。


今夜、世界からこの恋が消えても DVD 通常版

今夜、世界からこの恋が消えても DVD 通常版



  • 出版社/メーカー: KADOKAWA

  • 発売日: 2023/02/15

  • メディア: DVD






2022年の作品。IMDb評価は7・0。三木孝弘監督作品。ラブロマンス。一晩で記憶が無くなる病気を持つ女の子と同級生の男の子の恋愛物語。号泣まではいかなかったけれど、ストーリーが良かった。男の子が亡くなった後の周りの人たちの泣く姿にウルっときました。

クラスのいじめを止めることと引き換えに、あまり知らない他のクラスの女の子真織(福本莉子)に愛を告白することになった透(道枝駿佑・なにわ男子)。二人は恋人同士のふりをすることで一致し本気でお互いを好きにならないことを条件に付き合い始める。3年前の事故の影響で寝てしまうと前日のことをすべて忘れてしまう病気にかかっている真織は、毎日日記を書き読むことでその記憶を呼び起こしていた。家族と親友の泉(古川琴音)だけの秘密であったが、透との距離を縮めるにつれ彼にもこの病気のことも話し、透は「彼女の日記を嬉しいことで埋めたい」と思うようになる…。

透の突然の死があまりにも唐突すぎてちょっと興醒め気味に観ていたのですが、その後姉(松本穂香)が泉に代わって透の願いであった透の存在を真織の日記から消す作業をしているときに、入力作業を止めて泣きだすその後ろ姿にグッとき、また透の痕跡を無くすために真織の部屋にいた泉が「神谷透くんを忘れないように」という真織のメモ書きを見つけて号泣するさまを観て、更にグッときました。泉役の古川琴音さん、うまいなあと思いました。この映画で一番輝いていました。

韓国でこの映画が公開され大ヒットしたらしく、主演の道枝駿佑くんも「ミチゲッタシュンスケ」(ミチゲッタとは韓国語で熱狂しておかしくなりそうの意味)と呼ばれて彼も大人気だとか。いいことだなあと思いました。確かに彼は可愛い。ジェンダーレスで女の子みたい。高校生くらいの女の子が観たらきっともっとグッとくるんだろうなあと思います。色々見過ぎてしまってる私は、他でこんな話観たこと聞いたことある感じだと思ってしまい、好きな三木孝弘監督の作品だったけど微妙に今一つでした。それでもnaonaoお勧め度★★★★

坂道のアポロン

日本映画「坂道のアポロン」を観ました。


坂道のアポロン DVD通常版

坂道のアポロン DVD通常版



  • 出版社/メーカー: 東宝

  • 発売日: 2018/09/19

  • メディア: DVD






2018年の作品。IMDb評価は6・4。三木孝浩監督作品。小玉ユキの人気コミックが原作。ジャズを通しての友情、恋愛、青春物語。ジャズのセッションが見物で、知念侑李くんのピアノと中川大志くんのドラムが圧巻でした。1960年代の長崎を舞台にしているので、赤電話や昔の独特な形のポスト、オート三輪やレトロなブリキの看板など昭和の時代と教会のある長崎が雰囲気あって良かったです。

転校生として長崎へやってきた薫(知念侑季)は千太郎(中川大志)と律子(小松菜奈)と親しくなり、薫がピアノを弾き、千太郎がドラムを叩き、律子はそれを楽しそうに聞いています。薫は律子が好きだったけれど、律子は千太郎が好きで、千太郎はまた年上の美大生に気を取られていました。そして千太郎はその女性が兄貴(ディーン・フジオカ)と慕っていた彼女であることにショックを受けるのです。そこから親しかった薫と千太郎、律子の友情までおかしくなり、友情も壊れそうになりますが、文化祭で停電が起きたことで即興でジャズセッションをすることになり薫と千太郎はまた仲直りのような感じになりますが、バイク事故で律子が危篤状態にまで陥って意識を戻したとき、ふらっと千太郎はいなくなるのでした。それから年月が経ち三人は再会を果たします…。

ジャズのナンバーをあまり知らないので(知ってた曲はモーニングと「サウンド・オブ・ミュージック」のマイ・フェイブリット・シングくらいでした)たくさんのジャズナンバーが使われてる映画だったので、ジャズファンなら更に楽しめただろうなと思います。Hey Say Jump! の知念くんの演技初めてでしたが、演技はともかくピアノ演奏がとにかく素晴らしかった。また中川くんの演技もドラムも良かった。小松菜奈ちゃんは独特の雰囲気と安定のうまさで、やっぱりいいなあと思いました。青春の日々はどうしてこう輝いているのだろうかと思います。青春の日々を一緒に過ごした仲間との再会が最後良かったです。でも映画自体は何かちょっと物足りなかった。好きな三木監督の作品なので雰囲気は好きだったけれど。

きみの瞳が問いかけてる

日本映画「きみの瞳が問いかけている」を観ました。


きみの瞳が問いかけている DVDスタンダード・エディション

きみの瞳が問いかけている DVDスタンダード・エディション



  • 出版社/メーカー: ギャガ

  • 発売日: 2021/04/02

  • メディア: DVD






2020年の作品。IMDb評価は7・2。三木孝浩監督作品。韓国映画「ただ君だけ」のリメイク版(以前に私は「ただ君だけ」を観てます→https://naoazucar.seesaa.net/article/2020-10-18.html)日本版と韓国版はかなり似ていましたが、どちらがいいかと聞かれたら韓国版のほうが良かったです。韓国版はかなり泣けたのに、日本版では泣けなかったのが残念。ただ主役の吉高由里子ちゃんと横浜流星くんのカップルもそれなりに良かったし、たぶん韓国版を観ずにこちらを観てたらもっと自分の中の評価も変わっていたかもしれません。

ストーリーは韓国版にほぼ同じ。日本版の題名が「ロミオとジュリエット」の「彼女の目が問いかけている。僕が応えなければ」というセリフから取られ、「椰子の実」の歌とオルゴールの曲が「椰子の実」であったこと、韓国版では夜来香が使われたのに対して日本版は金木犀の花を使われていたことなど微妙な違いがありましたが、だいたい同じ流れで進んでいました。役者さんも違うけれど映画全体の雰囲気は似てました。韓国版でかなり泣けたのに日本版では泣けなかったのは、もしかしたら編集とか音楽の入れ方、間の取り方などの微妙な何かなのかもしれません。この日本版は最近国連で演説したBTSが主題歌「Your Eyes Tell」を歌い、ちょっと前にテレビのトークショーで観た町田啓太くんも出ていたのが私にとってはタイムリーでもありました。ストーリーが素敵な映画なので、日本版でも韓国版でもどちらでも一度は観るのはお勧めです。三木孝浩監督作品が好きなのでこの映画もチェックしましたが、そうでなければ韓国版を観てたので観なかっただろうなあと思います。そしてリメイク版を観るよりオリジナル版を観たほうがいいという気持ちを更に強くしました。オリジナル版がいいからリメイク版が作られていて、大抵リメイク版はオリジナル版を超えることは難しい場合が多いと思いました。

フォルトゥナの瞳

日本映画「フォルトゥナの瞳」を観ました。


フォルトゥナの瞳 DVD通常版

フォルトゥナの瞳 DVD通常版



  • 出版社/メーカー: 東宝

  • 発売日: 2019/08/21

  • メディア: DVD






2019年の作品。IMDb評価は5・8。三木孝浩監督作品。百田直樹原作の同タイトルの映画化。人の寿命がわかってしまうフォルトゥナの瞳という運命の女神の目を持っている男女の切ないラブストーリー。でもあまり泣けず残念な作品でした。

両親を飛行機事故で亡くしている慎一郎(神木隆之介)は人が透けて見えます。透けて見える人はすぐに事故に遭い亡くなるのです。ある日携帯ショップで働く葵(有村架純)の手が透けて見えるのに気づき、声を掛けカフェで会うことにします。いつもならその時間に戻る葵は通勤途中の工場の爆発を回避でき命拾いし、それをきっかけに二人は付き合います。人の運命を変えるごとに体に不調が出て、同じフォルトゥナの瞳を持つ医師(北村有起哉)に「人の命を救うことは自分が代償を支払い、自分の命を削ることになる」と慎一郎は忠告されます。そしてまた慎一郎はある列車に乗る子供たちの姿が透けて見えたため阻止しようとしますが、なかなかうまくいきません。また葵も透けて見えたため慎一郎は旅行の計画を立て事故を回避しようとしますが、葵は土壇場になって旅行をキャンセルし通勤のために列車に乗ってしまいます…。

たくさんの実力のある俳優陣が出てました。時任三郎さん、斉藤由貴さん、志尊淳くん、ダイゴさん、松井愛莉ちゃんなんかも。音楽もONE OK ROCKの曲が素敵でした。全然このバンドのことを知らず外国のバンドかと思ったら日本人のバンドでした。世界で大活躍しているバンドと知り納得でした。本当に洋楽を聴いてるみたいで。慎一郎が幼い時飛行機事故に遭っていて自分だけが生き残っていますが、実は葵も同じ飛行機事故に巻き込まれており、慎一郎に助けてもらった記憶を葵が持っているのが後からわかり、何だか韓国ドラマを観ているようでした。本当は昔から繋がっていたんだという設定のあるある。またフォルトゥナの瞳を持っていたのは慎一郎と医師だけでなく、最後に葵も持っていると明かされます。慎一郎は命を投げ打って葵を救い、また葵は自分を救うために命を削って欲しくない一心で運命をそのまま受け止めるため敢えて日常通りに電車に乗ったのでした。お互いを思っての行動でしたが最後慎一郎だけ亡くなります。本当は究極の愛を描いているので泣けるはずですが、なぜだか泣けませんでした。ちょっと薄っぺらい描き方だったような…。そこが残念。好きな三木孝浩監督作品なだけに余計残念でした。脚本とか、映像とか、間合いとか…何かがダメなんだろうなと思いました。