ベトナム映画「走れロム」(Rom)を観ました。
2019年の製作、2021年上映。IMDb評価は6.8。ベトナムで社会問題化されたディー(違法な闇くじ)の予想屋で生計を立てている孤児ロムの日常を描く。ベトナムのサイゴンの裏町に住む人々の様子がよくわかる映画で、何だかドキュメンタリーを観ているようだった。ベトナム政府の検閲が入り修正された映画のようですが、本当に裏世界で生きる子供たちが逞しかった。
ディー(違法闇くじ)の予想屋をしているロム。当たれば褒められお金も弾んでもらえるけれど、外れたら殴られるという理不尽な商売をしている。周りを見回して何かいい数字がないか、いつも気を使って生きている。人々から集金するためにサイゴンの裏通りを駆け巡り、仲買人の元へと持っていく。バーおばあさんが大金をフックに渡すが、それをロムが横取り。二人で筏で河を下り、トタン板のボロボロの家の仲買人の女性に持っていく。しかし公安がきて、お金をすっかり取り上げられてしまう。程なくしてバーおばあさんは首を吊った。ロムが肩を落としていると「ディーをやって自殺する人はたくさんいる」と言われる。ロムは腐った食べ物を食べてお腹を壊してばかりいたが、仲買人の女性が「お腹がすいたら来なさい」と言い「(親に捨てられ親探しをしているロムに)親探しを手伝ってあげる」と言われる。
カックさんが「子供と妻の墓探しをしたらディーをやる」と言っていたのでロムは墓探しに行くが、雨の中穴に落ちてしまう。その時目にした亡くなった日が7月30日だったので、3と7に賭けることにした。人々に3と7に賭けさせ見事大当たりし、褒められ謝礼金をもらうロム。次にカックさんがロムを訪ねた時、ふと見た腕時計が41分(?)だったので41に賭けることにした。集金しているときにフックがロムを殴ってロムに代わって41で集金した。トタン板の屋根の仲買人のところに行くが「時間切れ」と言って断られ、胴元に行くがそこでも受け付けてもらえず賭けらず。見事41が大当たりし、賭けてた人たちには怒られ殴られた。ロムは縛られ、仲買人は村人に襲われた。仲買人の女性に教えてもらった親探しの会社に電話をしながらも、絶えずロムは数字のことを考えている。
停電となった夜、占い師の家が火事になった。(ロムがガソリンまいてる?)古いアパートすべてなくなりマンションが建つことになった。ロムが住んでたところはトタンで覆われてしまった。近くを走る車の後ろにひょいと乗り、ロムもフックも移動した。仲良くしているかと思えばまたロムのお金を盗むフック。取っ組み合いのけんかをしながら街中を走って、電車に轢かれそうになりながら喧嘩を続ける2人…。

今でこそそうでもないが、ディーはベトナム社会で長い間社会問題だったとのこと。これによって破産したり自殺したりが絶えなかったようです。湿気があって暑そうなベトナム。その中を元気よく疾走して集金するロムの姿が、目に焼き付く映画でした。ちょっとした屋根のある寝床もあったけれど、ロムもフックもストリートチルドレン。劣悪な環境で生きざるを得ない子供たち。大人に殴られ子供同士でも殴り合い。そう言えば世界旅行してる時(トルコの長距離バスで隣り合わせになったと記憶してる)、大金持ちに雇われて世界中のストリートチルドレンを助けるため世界を廻ってるというフランス人と会ったことを思い出しました。当時そんな仕事があるなんてと思ったけれど。確かに世界中にストリートチルドレンはいる。こんな子供たちがいると知るだけで観る価値ある映画です。naonaoお勧め度★★★★★
おまけ:この映画のトレーラー

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